「善行特権主張しますっ!」について

この記事は自画自賛をたくさんしています。苦手な方はブラウザバック推奨です。

 

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今年は大変な途中下車シリーズ恒例の「鉄道の日投稿祭」に2作品あげようとしていたのですが、そのうちの1つの作品がこれです。もう1つの作品は出来が本当に酷くて、投稿するのを保留しています。その作品の制作に時間を取られすぎて、「善行特権主張しますっ!」については音声すらほぼ未着手のまま鉄道の日(10月14日)を迎えてしまいました。

流石にこれではまずいと思い、一晩クオリティでも良いから何か作ろうと決めました。

こうして出来たのがこの作品です。

soundcloud.com

音雲で伸びなかったら音声だけで良いかなと思っていましたが、予想の5倍くらいのLikeを貰ったので(再生数は未だに2桁)、結局動画も作ることにしました。とにかくスピード重視で制作したので、映像・画像に字幕とモザイクを付けただけの簡素な動画になってしまいましたが、なんとか完成に漕ぎつけることができました。それが10月16日のことです。

 伸びとしては投稿してから1週間で1,000再生、45マイリスほどなので、1日で作った作品にしては凄い伸びだと言えるでしょう。

 

...

 

 

 

 

と思っていた矢先。

 

 

 

 

 ...

 

なぜかこんなことになってしまいました・・・投稿から8日後の10月24日に急にとんでもなく再生数が伸び出し、24日・25日のたった2日間で再生数が8倍、コメント数が10倍、マイリス数が3倍になりました。

 

まさに青天の霹靂。普通では起こりえないことなのでただただ驚嘆するしかありません。この再生数の伸び方はバブルを想起させるものでした。善行バブルです。僕の作品の中ではもちろん、僕が今まで(3年半くらい)見てきた下車作品の中でも有数の伸びを記録していたので、ただただ呆然とするしかありませんでした。この記事では、この現象について可能な限り考察したいと思います。

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「エンターテイメント」カテゴリ内でのランキング推移。いきなり伸びていて、こわい。

 

 

 

再生数激増の経緯

この作品が伸びていることに気づいたのは25日の夜0:40頃です。

この時点で、再生回数が4,300回ほどになっていました。その日の昼までは1,000回ほどだったので、半日でいきなり3,000回以上再生されたことになります。最初は夢と現実の区別すらつかなくなったのかと思ってしまいました*1。やがて現実のことだと悟ると、途端に焦りが止まらなくなり、全てを疑うようになりました。

まあ「意味が分からない」の一言です。身を粉にして制作した前々々作Sagammy!の再生数が4,900回(当時)ほどでしたので、制作期間実質1日半の本作がなぜこれほどまでに伸びているのか、全く見当がつきませんでした。それも投稿から8日後の出来事なので、なおさらです。あまりにも不可解な現象だったので原因を特定しようとしましたが、頭痛が酷くなったので寝ることにしました。更新ボタンを押すごとに15回くらい再生数が多くなるので、なんというか凄い面白かったですね。

ちなみに、「いつから伸び始めたのか」というのは詳しく分かりません(ニコニコ動画にはYouTubeのような質のいいアナリティクスがないので)。ただ24日の19時頃にエンタメカテゴリのランキングにおいて圏外から566位に上がっているので、その頃ではないかと考えています。

次の日の朝、起きたらさらに1,500回ほど再生数が多くなっていました。深夜帯に1,500再生される途中下車作品を見たことがなかったので、腰を抜かしました。

ここからも200回/hほどのペースで再生数が伸びていき、14時頃に6,700回ほどになりました。この時期になると、流石に炎上や工作を疑うようになりました。嬉しいというよりも、怖い気持ちのが大きかったですね。動画のクオリティ以外のところで、意図しない形で動画が伸びているのではないかと不安になりました。今でも少し不安ですが。

その後、17時頃に伸びがピークを迎えます。ニコニコランキングにおいて総合毎時23位、24時間98位を記録したのもこの時期です。

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ピークが終焉を迎えると、一気に伸びが失速しました。25日18:30頃に8,000回を超えますが、そこから1日以上経った27日2:00に、ようやく9,000回を突破しました。(それでも当社比で凄い伸びですが)

f:id:Eiyoku_JK:20191027022810p:plain現在は凄い勢いでランキングの順位も落ちて行っているのが分かると思います。エアーズロックかな?

 

最後に、27日2:00現在の状況について記しておきます。

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再生数9,004 コメント数44 マイリスト数132

ニコニコ動画に投稿した動画の中で自身最多再生数・マイリスト数

・2019年10月にニコニコ動画に投稿された下車作品の中で最多再生数

・2019年にニコニコ動画に投稿された下車作品の中で8位の再生数

 

作風とそれに対する反応について

まずは、最初のところで説明していなかった「構想段階」のことについてお話ししようと思います。

この曲を知ったきっかけは、某氏のボツ音声集(現在は削除済み)の動画でした。音MADと親和性が高い曲だなというのが第一印象だったと思います。そこからこの曲で1作品作ろうかなと思い立ち、「ぜ」から始まる駅を探した*2結果、候補に挙がったのが「善行」駅を持つ「小田急江ノ島線」でした。実は、このことを思い立った時の僕は江ノ島線のことをあまり知らない上に、かなり敬遠していました*3。素材も全くないし、まあ面倒くさいなと思って構想だけでしばらく放置していました。

それから月日が経ったある日、1本の動画が投稿されます。

 この動画を見て、音声のクオリティと動画構成が素晴らしい作品だなと思ったのと同時に、先の構想の事を思い出しました。今度こそ制作しようと思い立ち、Sagammy!の次に出そうかなと画策していました。のですが。結局夏になっても作らず!秋になってようやく着手するも「もう1つの」作品に制作時間がとられて制作できず、結局ほぼ一晩で作るという形になりました。これが制作するに至った経緯です。

そのような経緯もあり、この作品は映像・画像に字幕とモザイクを付けただけの簡素な動画になってしまいました。

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Aviutlのタイムラインもこんな感じです。

しかし、ニコニコのコメントには次のようなコメントが目立ちました。以下に抜粋します。

こんな動画ひさしぶり

ニコ動好きだった頃の雰囲気の動画だなぁ…懐かしい

ニコ動に限らず、こういう動画減ったな

あれ?と思ったのが、「途中下車」という視点ではなく「ニコ動」という視点でコメントされていること。詳しくは後述しますが、(エンタメカテゴリ、または総合の)ランキングに載ったことで「普段途中下車シリーズを見ない」方がこの動画を見てくれているのではないかと思いました。これは非常に重要な要素であり、今回の動画の爆発的な伸びに大きく関与していると考えます。

もう1つは、この動画を「懐かしい」と感じる人が多いこと。途中下車作品ではこういった感じでいわゆる「スライドショー」技法を用いた動画は少なくありませんが、途中下車以外の音MADでは確かに減少しつつあるという印象を受けます*4。映像技術が日進月歩で発達している現代の音MAD界の中で、こういった動画が視聴者さんにある意味新鮮味を与えたのかもしれません。スマホが発達した世の中で「チェキ」が再ブームを起こしているのと似たような現象ですね。

 

再生数激増のきっかけ

きっかけについては本当に不可解で、未だによく分かりません。誰か教えてください。

・影響力のある方が紹介してくださった説

なんだこの自己満説 一応Twitterや5chも漁ってみたのですが、全く分かりませんでした。

 

現業の方の目に留まった説

なんだこの自己満説 現業の方には多大なるご迷惑をおかけしており、申し訳ない気持ちでいっぱいです。最大限撮影マナーは遵守する所存です。現業の方が見ていない所で言っても仕方ないとは思いますが。

 

・工作説

なんだこの自己満説 工作されるほどの人間でもないだろ 

 

・炎上説

これが本当に怖いです。僕の知らない所で炎上してるのでしょうか。人を傷つけるような表現はしていないつもりですが、もしそのような表現があれば真っ先に対処しますので、お知らせください。

 

これ以外の説が思い浮かびません。もしかしたら豊川信用金庫事件のように小さなきっかけから大事になってしまったのかもしれませんが。多分あり得ないと思います。

ちなみに伸びが持続した理由は、先ほど言った通りニコニコの「ランキング機能」にあると思います。おそらく、この動画が(何らかのきっかけで)ランキングに載り、そのランキングからこの動画を閲覧した方が多いのではないでしょうか。この現象はフラッシュオーバー現象に似てるかもしれません(?)

 

今後の制作方針

前述したことを仮説としてまとめると、こうなります。

・大変な途中下車シリーズの視聴者層には、「タグ検索によって」動画を検索する方が多い。

・対してニコニコ全体では、「ランキング機能によって」動画を検索する方が多い。

・大変な途中下車シリーズを普段から視聴しない層に見てもらうには、何らかのきっかけによりランキングに載る必要がある。

・ランキングに載ると、爆発的に再生数・コメント数・マイリスト数が伸びる*5

今までは「大変な途中下車シリーズ比で伸びた動画」が下車以外の視聴者さんの目に留まり、さらに再生数が伸びるというモデルをイメージしていました。しかし、実際それらは全く別次元の話だということが今回分かりました(あくまで仮説ですが)。これを受けて、新たに次の方針に転換したいと思います。

・「大変な途中下車シリーズ」の視聴者さんにとっても、それ以外の視聴者さんにとっても「新鮮な」作品を作る。

 これは別に今回のような動画を量産するわけではなく、日々の動画制作において「鉄道好きではない方の」視点を新たに設けるという話です。動画を制作しているとどうしても視点が鉄道好きの方に偏ってしまうと感じますが、それを是正し違う視点から作品を見つめることで、鉄道好きではない方にも面白いと思っていただける作品を作っていきたいかなと思います。それが至極難しいんですけどね。

まとめ

結局、この動画が爆発的に伸びるきっかけとなる出来事をつかむことが出来ませんでした。そこさえ分かれば今後の動画制作に大いに役立つと思いますが。。。

最後に、結果として伸びたのは凄く嬉しいのですが、同時にとんでもない恐怖に苛まれることになってしまったと思っています。これが下車生活の中でピークにならないように頑張りたいと思います。それでは。

 

*1:実はこの時閃輝暗点の発作を起こしていたので、正常にものを考えられる状態ではありませんでした。

*2:どうしても間奏の「ぜ ぜ ぜ ぜ」のところを再現したかったので。多分最初はこれがやりたかっただけだと思います。

*3:今はよく使うようになりましたが。

*4:途中下車とそれ以外とで差異がある理由としては、扱っている素材が特異だからということが挙げられると思います。下車以外の音MADの映像素材はどうしても限られますが、下車の素材は制作者次第で実質無限に調達することができます。

*5:ちなみに、現在のランキングシステムにおいてニコニ広告のポイントはランキングに影響しないため、ランキング工作が容易にできなくなったらしいです。